田瀬法律事務所の日記
2013年2月26日 火曜日
学生ローンの時代??
先週末にテレビである情報番組を観たのですが、そこでは現在の大学生の多くが奨学金を利用している現実をレポートしていました。
当方は奨学金については、「学ぶ意欲はあっても家庭の事情で大学進学を断念せざるを得ない人のために、無利子で入学金や授業料を貸し付け、就職後長期間で返済するもの」とのイメージを抱いておりました。
多くの方も、おそらく当方と同じようなイメージを抱いていると思います。
しかし、そのような無利子の奨学金を利用して大学で勉強している学生はむしろ少数(奨学金全体の3割程度)で、奨学金利用者の多数は年利3%の利息付のもので、大学を卒業した時点で数百万円の借金を抱えた状態で就職せざるを得ない状況だというのです。
かつで主流であった無利息での奨学金はその受領資格を得るため、それなりの成績を収めていることが条件でしたが、現在主流である利息付奨学金は、申請するとほぼ自動的に支払を受けられ、奨学金の形態事態が以前登比較して、大きく様変わりしており、当方はそれを知って驚きました。
仮に利息付奨学金でも経済が右肩上がりで延びている場合であれば、思ったより早く奨学金を返済でき、仮に借金を抱えた状態での社会人スタートであっても、借金を抱えているマイナスより、社会人となってから得られるであろう経済的利益というプラスの方が多いため、さほどマイナス部分は苦にならなかったかもしれません。
しかし、現在はアベノミクス効果で瞬間的に沸き立っている経済市場ですが、劇的な回復は望めないため、大学生の就職状況は大きく良くなることはあまり期待できません。
すると、借金を抱えた社会人スタートが様々な局面でマイナスに働きます。
当然、男女を問わず、結婚する際にそのことを相手に伝えるかどうか悩むはずでしょうし、ある意味で借金を抱えて社会人になった者同士が、お互いにそのことを相手に言い出せないとしたなら、それは深刻なブラックジョークだと思います。
現在、3割近い割合の大学生が金額の多寡を問わず、奨学金を利用する状況で、しかもその7割が利息付の奨学金ということから、まさに奨学金は「現代の学生ローン」と言っても過言ではないでしょう。
テレビのレポートでは、奨学金を利用して大学で学ぶ学生、その親の涙ぐましい努力の様子がレポートされておりました。
当方が大学に通ってていた頃を思い起こすと、親からは十分過ぎる仕送りを貰いつつ、遊興費はアルバイトで稼ぎ、「人生の夏休み」とも言うべき大学生活を大いに満喫しました。
レポートの最後に奨学金の3%の利率を聞いたコメンテーターが「自分の家のローンより高い」と呆れていましたが、これからの日本経済を背負って立つ大学生に深刻な経済的負荷を与える奨学金は、大げさかもしれませんが、国益を左右するくらい深刻な問題であると思います。
当方は奨学金については、「学ぶ意欲はあっても家庭の事情で大学進学を断念せざるを得ない人のために、無利子で入学金や授業料を貸し付け、就職後長期間で返済するもの」とのイメージを抱いておりました。
多くの方も、おそらく当方と同じようなイメージを抱いていると思います。
しかし、そのような無利子の奨学金を利用して大学で勉強している学生はむしろ少数(奨学金全体の3割程度)で、奨学金利用者の多数は年利3%の利息付のもので、大学を卒業した時点で数百万円の借金を抱えた状態で就職せざるを得ない状況だというのです。
かつで主流であった無利息での奨学金はその受領資格を得るため、それなりの成績を収めていることが条件でしたが、現在主流である利息付奨学金は、申請するとほぼ自動的に支払を受けられ、奨学金の形態事態が以前登比較して、大きく様変わりしており、当方はそれを知って驚きました。
仮に利息付奨学金でも経済が右肩上がりで延びている場合であれば、思ったより早く奨学金を返済でき、仮に借金を抱えた状態での社会人スタートであっても、借金を抱えているマイナスより、社会人となってから得られるであろう経済的利益というプラスの方が多いため、さほどマイナス部分は苦にならなかったかもしれません。
しかし、現在はアベノミクス効果で瞬間的に沸き立っている経済市場ですが、劇的な回復は望めないため、大学生の就職状況は大きく良くなることはあまり期待できません。
すると、借金を抱えた社会人スタートが様々な局面でマイナスに働きます。
当然、男女を問わず、結婚する際にそのことを相手に伝えるかどうか悩むはずでしょうし、ある意味で借金を抱えて社会人になった者同士が、お互いにそのことを相手に言い出せないとしたなら、それは深刻なブラックジョークだと思います。
現在、3割近い割合の大学生が金額の多寡を問わず、奨学金を利用する状況で、しかもその7割が利息付の奨学金ということから、まさに奨学金は「現代の学生ローン」と言っても過言ではないでしょう。
テレビのレポートでは、奨学金を利用して大学で学ぶ学生、その親の涙ぐましい努力の様子がレポートされておりました。
当方が大学に通ってていた頃を思い起こすと、親からは十分過ぎる仕送りを貰いつつ、遊興費はアルバイトで稼ぎ、「人生の夏休み」とも言うべき大学生活を大いに満喫しました。
レポートの最後に奨学金の3%の利率を聞いたコメンテーターが「自分の家のローンより高い」と呆れていましたが、これからの日本経済を背負って立つ大学生に深刻な経済的負荷を与える奨学金は、大げさかもしれませんが、国益を左右するくらい深刻な問題であると思います。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2013年1月 8日 火曜日
正月はDVD三昧
遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
当事務所は昨日の1月7日から新年の仕事始めでした。
正月気分は抜けたつもりですが、まだ完全に抜けきっていないようで、時々睡魔に襲われ、一瞬居眠りをしそうになります。
例年、正月は家でダラダラと朝から酒を飲みつつ、意味もなくテレビを観て過ごすという日本人の典型的な正月の過ごし方をしていたのですが、今年は新しい過ごし方にチャレンジしてみました。
それは、当方なりに考えたDVD三昧の過ごし方です。
年末年始、正月と、ある程度の日数の休みが取れる際は、撮り溜めをしたDVDを観たり、レンタルショップでDVDを借りて観たり、CDを借りて聞いたりして過ごすということは以前からありました。
今年のお正月は、有料放送のWOWWOWで放映されたドラマのDVDを借りて観て過ごしました。
以前、ある雑誌でWOWWOWが制作したドラマは非常に質の良い作品が多く、その理由は、WOWWOWでは絶対に旬のアイドルなどは使わないことに徹しているからだという記事を目にした記憶があり、時々WOWWOWのDVDを借りていたので、その記事が指摘したことはズバリ当てはまると思いました。
民放のドラマは、スポンサーサイド意向を無視できないため、たとえ旬のアイドルであっても、演技は中学生の学芸会レベルとしか言いようのない、言わば、大人の鑑賞に堪えられない非常にお粗末な作品が日々作られているのが現状です。
それに対してWOWOWの制作するドラマの多くは、ベストセラーの小説のドラマ化である場合が多く、制作サイドも大人の鑑賞に堪えられるのかという観点からドラマを作るため、脚本が非常に練られており、さらに芸達者な役者達を上手く配役するため、見事な演技力を堪能することができるのです。
但し、徹底したアイドル排除路線で行っているため、役者は民放で主役を常時張る役者から見ると、やや地味めかもしれません。
でも、全く無名の役者を主役に使うケースは殆どなく、民放のドラマに良く出ている役者が普通に出ております。
WOWWOW制作のドラマは恋愛一辺倒の作品は少なく、推理小説が原作である作品が多いのが特長です。
一見、恋愛映画に見えるものであっても、根底は推理小説である場合が多いと思います。
このように、今年の正月はWOWOWのDVDを年末年始に10数本観ました。
複雑な推理小説をDVD化した作品は、ストーリー展開が難解で読めないため、何回も巻き戻しをして再生することになるのですが、WOWWOWの作品は、何だかんだ言ってもドラマは娯楽作品ということに徹しているため、そのようなことすることなく楽しめます。
年末年始に観たWOWWOWのDVDは皆面白い作品ばかりだったのですが、その中でも「これだ」と思う作品もいくつかありました。
それは稿を改めてまた紹介したいと思います。
当事務所は昨日の1月7日から新年の仕事始めでした。
正月気分は抜けたつもりですが、まだ完全に抜けきっていないようで、時々睡魔に襲われ、一瞬居眠りをしそうになります。
例年、正月は家でダラダラと朝から酒を飲みつつ、意味もなくテレビを観て過ごすという日本人の典型的な正月の過ごし方をしていたのですが、今年は新しい過ごし方にチャレンジしてみました。
それは、当方なりに考えたDVD三昧の過ごし方です。
年末年始、正月と、ある程度の日数の休みが取れる際は、撮り溜めをしたDVDを観たり、レンタルショップでDVDを借りて観たり、CDを借りて聞いたりして過ごすということは以前からありました。
今年のお正月は、有料放送のWOWWOWで放映されたドラマのDVDを借りて観て過ごしました。
以前、ある雑誌でWOWWOWが制作したドラマは非常に質の良い作品が多く、その理由は、WOWWOWでは絶対に旬のアイドルなどは使わないことに徹しているからだという記事を目にした記憶があり、時々WOWWOWのDVDを借りていたので、その記事が指摘したことはズバリ当てはまると思いました。
民放のドラマは、スポンサーサイド意向を無視できないため、たとえ旬のアイドルであっても、演技は中学生の学芸会レベルとしか言いようのない、言わば、大人の鑑賞に堪えられない非常にお粗末な作品が日々作られているのが現状です。
それに対してWOWOWの制作するドラマの多くは、ベストセラーの小説のドラマ化である場合が多く、制作サイドも大人の鑑賞に堪えられるのかという観点からドラマを作るため、脚本が非常に練られており、さらに芸達者な役者達を上手く配役するため、見事な演技力を堪能することができるのです。
但し、徹底したアイドル排除路線で行っているため、役者は民放で主役を常時張る役者から見ると、やや地味めかもしれません。
でも、全く無名の役者を主役に使うケースは殆どなく、民放のドラマに良く出ている役者が普通に出ております。
WOWWOW制作のドラマは恋愛一辺倒の作品は少なく、推理小説が原作である作品が多いのが特長です。
一見、恋愛映画に見えるものであっても、根底は推理小説である場合が多いと思います。
このように、今年の正月はWOWOWのDVDを年末年始に10数本観ました。
複雑な推理小説をDVD化した作品は、ストーリー展開が難解で読めないため、何回も巻き戻しをして再生することになるのですが、WOWWOWの作品は、何だかんだ言ってもドラマは娯楽作品ということに徹しているため、そのようなことすることなく楽しめます。
年末年始に観たWOWWOWのDVDは皆面白い作品ばかりだったのですが、その中でも「これだ」と思う作品もいくつかありました。
それは稿を改めてまた紹介したいと思います。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2012年12月26日 水曜日
今年ももうすぐ終わりです
早いもので、明日正午に当事務所は本年度のご用納めを行い、年明けの6日まで年末年始のお休みとなります。
今年は、3年振りに事務所を移転するなど、年の秋以降にバタバタしたため、例年より慌ただしかった感じがします。
社会全体を見回すと、12月の総選挙で与党の民主党が党解体に繋がりかねない大敗北を喫して政権から転落する一方で、
特段強い支持を集めた訳でもない自民党が、多党の乱立による漁夫の利的な地滑り的大勝の結果、政権与党に復帰するなど、
社会全体を見ても、大変慌ただしい一年でした。
まだ具体的なことは明らかにできませんが、来年度からは弁護士数名、弁護士以外の「士業」の方数名でチームを組んで、
リーガルサービスを中心に、それ以外のサポート活動を含んだ、相談者(依頼者)の方に対する幅広い権利保護活動を行う予定で、
現在、通常の業務の合間を縫って、そのための準備活動を断続的に行っております。
弁護士一人に力は所詮それほどのものではありませんが、弁護士が幾人で協力し合うと、1プラス1プラス1が単純な3でななく、
5や7或いはそれ以上の数字になり、さらにそこに他の士業の専門家が加わると、
それなりの人数が終結することによって生まれるスケールメリットが発生して、より大きなアドバンテージを発生させることになります。
現在、3つのプロジェクトを考えており、この日記で追々明らかにしていく所存です。
クリスマス前後から全国的に非常に寒い日が続いており、またノロウイルスが全国で流行ますので、とうぞ皆様も十分ご自愛頂き、
良いお年をお迎え頂きたく思います。
また、年明けにこの日記でお会いしましょう。
今年は、3年振りに事務所を移転するなど、年の秋以降にバタバタしたため、例年より慌ただしかった感じがします。
社会全体を見回すと、12月の総選挙で与党の民主党が党解体に繋がりかねない大敗北を喫して政権から転落する一方で、
特段強い支持を集めた訳でもない自民党が、多党の乱立による漁夫の利的な地滑り的大勝の結果、政権与党に復帰するなど、
社会全体を見ても、大変慌ただしい一年でした。
まだ具体的なことは明らかにできませんが、来年度からは弁護士数名、弁護士以外の「士業」の方数名でチームを組んで、
リーガルサービスを中心に、それ以外のサポート活動を含んだ、相談者(依頼者)の方に対する幅広い権利保護活動を行う予定で、
現在、通常の業務の合間を縫って、そのための準備活動を断続的に行っております。
弁護士一人に力は所詮それほどのものではありませんが、弁護士が幾人で協力し合うと、1プラス1プラス1が単純な3でななく、
5や7或いはそれ以上の数字になり、さらにそこに他の士業の専門家が加わると、
それなりの人数が終結することによって生まれるスケールメリットが発生して、より大きなアドバンテージを発生させることになります。
現在、3つのプロジェクトを考えており、この日記で追々明らかにしていく所存です。
クリスマス前後から全国的に非常に寒い日が続いており、またノロウイルスが全国で流行ますので、とうぞ皆様も十分ご自愛頂き、
良いお年をお迎え頂きたく思います。
また、年明けにこの日記でお会いしましょう。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2012年12月20日 木曜日
何と言っていいやら・・・@恵比寿の弁護士のブログ
今週発売の週間新潮にはホームレスになった弁護士の記事が載っております。
詳細は週間新潮に譲るとして記事の大まかな内容な次のようなものです。
・30数年前に比較的若年で司法試験に合格し、第二東京弁護士会に登録した青年がおり、その青年は家庭を持って順調な弁護士としての人生を歩むかのように見えたものの、彼は難しい仕事はすぐに放り投げる性格だったようで、当然のことながら勤務していた法律事務所を度々解雇され、その後誰も雇ってくれなくなった。
そうこうしているうちに、妻以外の女性と深い仲となり、家庭も放り出してその女性と同居するようになり、弁護士としても仕事はしなくなり、その女性のヒモのような暮らしをしていた。
・しかし、飲食店を自営していた愛人女性が亡くなると、生活の糧を無くしたその元弁護士(おそらく自分から弁護士登録を抹消したと思われます)はホームレスとなり、たまたま公園でホームレスのための炊き出しをしていた教会の牧師と知り合い、自身が元弁護士であったことを明かした。
牧師は、教会の信者に声をかけてカンパを募って、その弁護士のためにアパートを借り、教会の一部を事務所として使わせ、埼玉県弁護士会に再登録をして、主として多重債務者のための弁護士活動を行っていた。
・ところが、ここ1年くらい埼玉弁護士会に、その弁護士は全く依頼した仕事をしていないという苦情が寄せられるようになり、今年の10月頃突然失踪してしまい、依頼された案件は宙に浮いてしまう事態になった。
その弁護士は徘徊していたところを保護され、孫娘が一時自宅に引き取り、新しい衣類を用意し、まとまった現金を渡したところ、すぐに孫娘宅からも失踪してしまった。
ちなみに、保護されたという知らせを受けて駆けつけた孫娘によると、長期間風呂に入っていなかったようで、凄まじい臭気を放っていたらしい。
この弁護士のことは他のサイトで大まかなことは知っていましたが、全国規模の雑誌で今回取り上げられ、改めて重い気分になりました。
この弁護士(週間新潮では実名と出身大学も載せております)は、弁護士としてのプライドも人間としてのプライドも無くした人物としか言いようがなく、極めて特異なケースだと思います。
おそらく合格率が1パーセント強で司法試験が最も難しいと言われた昭和50年代前半に比較的若年で合格しているわけですから「地頭(じあたま)」自体は悪くないのでしょう。
しかし、若い頃から、困難な仕事に対面するとすぐに逃げ出す性格だったというのは、弁護士としての資質が最初から無いと同時に、おそらく他の仕事に就いていても、多分同じようにすぐに放り出して、周りに迷惑をかけまくっていたことだと思います。
このような弁護士は、この人物限りにしてもらいたいものです。
詳細は週間新潮に譲るとして記事の大まかな内容な次のようなものです。
・30数年前に比較的若年で司法試験に合格し、第二東京弁護士会に登録した青年がおり、その青年は家庭を持って順調な弁護士としての人生を歩むかのように見えたものの、彼は難しい仕事はすぐに放り投げる性格だったようで、当然のことながら勤務していた法律事務所を度々解雇され、その後誰も雇ってくれなくなった。
そうこうしているうちに、妻以外の女性と深い仲となり、家庭も放り出してその女性と同居するようになり、弁護士としても仕事はしなくなり、その女性のヒモのような暮らしをしていた。
・しかし、飲食店を自営していた愛人女性が亡くなると、生活の糧を無くしたその元弁護士(おそらく自分から弁護士登録を抹消したと思われます)はホームレスとなり、たまたま公園でホームレスのための炊き出しをしていた教会の牧師と知り合い、自身が元弁護士であったことを明かした。
牧師は、教会の信者に声をかけてカンパを募って、その弁護士のためにアパートを借り、教会の一部を事務所として使わせ、埼玉県弁護士会に再登録をして、主として多重債務者のための弁護士活動を行っていた。
・ところが、ここ1年くらい埼玉弁護士会に、その弁護士は全く依頼した仕事をしていないという苦情が寄せられるようになり、今年の10月頃突然失踪してしまい、依頼された案件は宙に浮いてしまう事態になった。
その弁護士は徘徊していたところを保護され、孫娘が一時自宅に引き取り、新しい衣類を用意し、まとまった現金を渡したところ、すぐに孫娘宅からも失踪してしまった。
ちなみに、保護されたという知らせを受けて駆けつけた孫娘によると、長期間風呂に入っていなかったようで、凄まじい臭気を放っていたらしい。
この弁護士のことは他のサイトで大まかなことは知っていましたが、全国規模の雑誌で今回取り上げられ、改めて重い気分になりました。
この弁護士(週間新潮では実名と出身大学も載せております)は、弁護士としてのプライドも人間としてのプライドも無くした人物としか言いようがなく、極めて特異なケースだと思います。
おそらく合格率が1パーセント強で司法試験が最も難しいと言われた昭和50年代前半に比較的若年で合格しているわけですから「地頭(じあたま)」自体は悪くないのでしょう。
しかし、若い頃から、困難な仕事に対面するとすぐに逃げ出す性格だったというのは、弁護士としての資質が最初から無いと同時に、おそらく他の仕事に就いていても、多分同じようにすぐに放り出して、周りに迷惑をかけまくっていたことだと思います。
このような弁護士は、この人物限りにしてもらいたいものです。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL
2012年11月15日 木曜日
裁判官の不祥事@恵比寿の弁護士のブログ
「司法改革」の名の下に司法試験合格者が大幅に増え、そのせいかどうかは十分な検証ができておりませんが、最近は比較的若年の弁護士が資格にかかわるような不祥事を犯すケースがよく報じられています。
本日、インターネットで、今年の8月下旬に電車内で盗撮をして逮捕された裁判官が弾劾裁判所から訴追されることになったというニュース記事を目にしました。
裁判官は、憲法でその地位が極めて強く保証されており、不祥事を犯してもすぐには処分を受けません。
不祥事を犯した裁判官が自ら辞表を出し、最高裁判所が辞表を受理すれば失職しますが、裁判官が不祥事を犯した場合、最高裁判所は辞表を受理せず、国会に設置された弾劾裁判所に送付する手続を取ります。
そして弾劾裁判所が、不祥事を犯した裁判官が罷免に相当するかどうの審議を行い、弾劾裁判所で罷免が相当であるという結論が出されると、その裁判官は「罷免」され、その結果、裁判官としての地位を失って、失職するのです。
これまでに弾劾裁判所で弾劾され、罷免された裁判官の多くは中年(40代から50代)で、理由は様々ですが、ここ最近の2例はいずれも裁判官としての資質を疑う理由で罷免されております。
1件は高等裁判所の裁判官が未成年の女子を買春したとして、2件目は地方裁判所の裁判官が、部下の女性職員に対するストーカー的なセクハラ行為をしたとして弾劾されて、共に罷免されております。
そして、今回弾劾裁判所から訴追されることになった大阪地裁の裁判官は平成22年12月の任官ということですので、任官して1年8ヶ月くらいで不祥事を犯し、自らの裁判官生命を風前の灯火にする結果を招いたようです。
おそらく、犯罪事実自体に争いはなく、その裁判官は盗撮の罪で略式起訴され、罰金50万円を納付しているので、これまでの例から考えると、99.9%罷免されることになると思います。
では、裁判官が仮に罷免された場合、その後の人生はどうなるのでしょうか?
まず弁護士登録することが考えられますが、これも相当厳しいと言わざるを得ません。
弁護士が弁護士として業務を行うには、弁護士が事務所を置く場所にある弁護士会に所属しなくてはなりません。
東京は3つの弁護士会があり、各都道府県にもそれぞれの弁護士会があります(但し北海道は4つの弁護士会があります)。
そして、弁護士会に入会しようという場合は、弁護士会の内部審査があります。
但し、過去に不祥事等がなければ、審査は形式的なもので、入会するのにそれほど問題はありません。
当方も、今所属している第二東京弁護士会に新規登録の際に審査を受けましたが、それは、書類だけの形式的な審査で、問題なく入会を許可されました。
しかし、裁判官、検察官だった者が不祥事を起こして失職し、弁護士会に入会を希望してもまず拒否されます。
また、ある弁護士会で不祥事を犯して弁護士資格を失った者が、一定期間後に別の弁護士会に入会を希望しても拒否されるケースが多いと聞きます。
前者については、弁護士会がある意味で法曹失格者の受け皿になるのは堪らないという思いがあるからです。
但し、例外的に入会が許可される場合があります。
過去に不祥事を犯し、裁判官を罷免された地方裁判所の裁判官は、その後勉学に勤しみ、さらに裁判官としての経験を元にして、様々な法律関係の論文を発表しました。
そのことが、過去の不祥事を反省し、社会のために尽力していると評価され、その裁判官は弁護士会への入会を許可されました。
今回、多分罷免になるであろう裁判官は、まだ20代後半です。
たった一瞬の過ちでせっかく手にした法曹の地位を手放す可能性が高く、今回のことは非常に高くついたと思いますが、先輩法曹としては、法曹復帰を目指して、再度勉学に勤しんで欲しいと思います。
本日、インターネットで、今年の8月下旬に電車内で盗撮をして逮捕された裁判官が弾劾裁判所から訴追されることになったというニュース記事を目にしました。
裁判官は、憲法でその地位が極めて強く保証されており、不祥事を犯してもすぐには処分を受けません。
不祥事を犯した裁判官が自ら辞表を出し、最高裁判所が辞表を受理すれば失職しますが、裁判官が不祥事を犯した場合、最高裁判所は辞表を受理せず、国会に設置された弾劾裁判所に送付する手続を取ります。
そして弾劾裁判所が、不祥事を犯した裁判官が罷免に相当するかどうの審議を行い、弾劾裁判所で罷免が相当であるという結論が出されると、その裁判官は「罷免」され、その結果、裁判官としての地位を失って、失職するのです。
これまでに弾劾裁判所で弾劾され、罷免された裁判官の多くは中年(40代から50代)で、理由は様々ですが、ここ最近の2例はいずれも裁判官としての資質を疑う理由で罷免されております。
1件は高等裁判所の裁判官が未成年の女子を買春したとして、2件目は地方裁判所の裁判官が、部下の女性職員に対するストーカー的なセクハラ行為をしたとして弾劾されて、共に罷免されております。
そして、今回弾劾裁判所から訴追されることになった大阪地裁の裁判官は平成22年12月の任官ということですので、任官して1年8ヶ月くらいで不祥事を犯し、自らの裁判官生命を風前の灯火にする結果を招いたようです。
おそらく、犯罪事実自体に争いはなく、その裁判官は盗撮の罪で略式起訴され、罰金50万円を納付しているので、これまでの例から考えると、99.9%罷免されることになると思います。
では、裁判官が仮に罷免された場合、その後の人生はどうなるのでしょうか?
まず弁護士登録することが考えられますが、これも相当厳しいと言わざるを得ません。
弁護士が弁護士として業務を行うには、弁護士が事務所を置く場所にある弁護士会に所属しなくてはなりません。
東京は3つの弁護士会があり、各都道府県にもそれぞれの弁護士会があります(但し北海道は4つの弁護士会があります)。
そして、弁護士会に入会しようという場合は、弁護士会の内部審査があります。
但し、過去に不祥事等がなければ、審査は形式的なもので、入会するのにそれほど問題はありません。
当方も、今所属している第二東京弁護士会に新規登録の際に審査を受けましたが、それは、書類だけの形式的な審査で、問題なく入会を許可されました。
しかし、裁判官、検察官だった者が不祥事を起こして失職し、弁護士会に入会を希望してもまず拒否されます。
また、ある弁護士会で不祥事を犯して弁護士資格を失った者が、一定期間後に別の弁護士会に入会を希望しても拒否されるケースが多いと聞きます。
前者については、弁護士会がある意味で法曹失格者の受け皿になるのは堪らないという思いがあるからです。
但し、例外的に入会が許可される場合があります。
過去に不祥事を犯し、裁判官を罷免された地方裁判所の裁判官は、その後勉学に勤しみ、さらに裁判官としての経験を元にして、様々な法律関係の論文を発表しました。
そのことが、過去の不祥事を反省し、社会のために尽力していると評価され、その裁判官は弁護士会への入会を許可されました。
今回、多分罷免になるであろう裁判官は、まだ20代後半です。
たった一瞬の過ちでせっかく手にした法曹の地位を手放す可能性が高く、今回のことは非常に高くついたと思いますが、先輩法曹としては、法曹復帰を目指して、再度勉学に勤しんで欲しいと思います。
投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL