田瀬法律事務所の日記

2013年3月12日 火曜日

ナショナリズム

今スポーツの話題の中心は、何と言ってもWBC(ワールドベースボールクラシック)である。
日本は過去2回の大会を全て優勝で飾っており、今回は3連覇が期待されている。
当方は、さすがに今回は難しいだろうとやや斜に構えて見ていた。
1次リーグのブラジル戦は、おそらくコールド勝ちだろうと思っていたが、帰宅しテレビをつけてみると、試合は終盤に差掛かっており2点ビハインドの状況で本当に驚いた。
幸い、逆転劇を観ることができてホッとしたが、日本とブラジルは野球とサッカーが逆の関係と言ってよく、サッカーに例えるなら、ブラジル人の多くは日本がサッカーでブラジルに勝つとは思っていないはずで、もし日本とブラジルのサッカーで試合時間が残り10分の状況で日本が1点勝っていたならブラジル人は相当焦るであろうことは想像に難くない。
日本対ブラジルのWBC初戦はまさにそのような感じの試合だったと言ってよいと思う。
幸い終盤の逆転劇で勝つには勝ったものの、格下相手の試合を、まさに薄氷の勝利で、これは真面目に観なくてはならないと思い、それからは全試合最初から気合いを入れて観るようになった。
ブラジル戦の後の経過はご存じのように、中国戦は途中までは若干攻めあぐんだものの力通りの結果で勝利をもぎ取って快勝し、第2次リーグへ駒を進めたが、第1次リーグの順位決定戦はかつての王者キューバに完全な力負けを喫し、2次リーグ初戦の台湾戦はそれこそブラジル戦以上の薄氷の勝利で、仮にアメリカで行われる準決勝戦、決勝戦を勝ち進んでのWBC3連覇は非常に難しいと思われた。
しかし勝負は水物で、第1次リーグで日本と同じく優勝候補と目されていた韓国を破って第2次リーグに進出し、試合前に相当の苦戦が伝えられていたオランダ戦は、まさにこれまでの胃に悪いストレスが溜まりまくる試合の鬱憤を晴らすかのように、ホームランの乱れ打ちでオランダを木っ端微塵に粉砕して準決勝に駒を進め、第1回、第2回同様に苦戦しながら準決勝まで駒を進めているのは、やはり日本チームに実力があるからだと言ってよいだろう。
オリンピック、サッカーワールドカップなどの国同士のスポーツの争いは野球やサッカーの通常のリーグ戦などとは違って国民を熱狂させる(事実、日曜日(10日)のオランダ戦の視聴率も40%を超えていた)。
それは、根底にはナショナリズムがあることは言うまでもない。
しかし、当方は、それ以外に国民を熱狂させる原因があると思う。
野球やサッカーのリーグ戦は1年単位で争われ、総合成績で優勝が決まるのに、オリンピックやWBCは試合に負ければそこで敗退という、非常に厳しい状況でプロが真剣勝負をしており、その気迫、勝ちに徹底的にこだわる姿勢に熱い何かを感じるのではないだろうか。
そんな気がしてならない。
今回のWBCは、ここまで駒を進めるのに過去2回よりさらに苦労した大会である以上、これまで優勝したことがないのが不思議なくらい本番に弱い、この大会の言い出しっぺのアメリカと決勝戦を行って勝ち、まさに真の意味での王者になってほしいとつくづく思う。

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2013年3月 8日 金曜日

目覚めの良い朝

この日記は時事ネタに対する当方の考えをコラム的に述べており、最近では吉祥寺で起きた外国籍の少年を含む2少年による強盗殺人事件などを取り上げてました。
今日は、このような時事ネタから離れた日記記事にしようと思います。
それは、今日は1年に1度あるかどうかという非常に目覚めの良い朝を迎えたからです。
昨日(木曜日)は、事務所で夜8時45分ころまで当方を除いた6人(合計7人)と打ち合せをしており、その後2名は帰宅しましたが、残りの5人で駅近くの居酒屋に飲みに行って、ビール、ハイボール、ホッピーなど結構の量のお酒を飲み、11時くらいに帰宅しました。
帰宅後軽くシャワーを浴びて日付が変わるか変わらないかの時刻に床に就き、そのまま眠りの世界に引き込まれるように入りました。
そして、普段は8時少し前くらいに目が覚めるのですが、今日はいつもより約1時間くらい早い7時少し前に目が覚め、その目覚めが非常に心地のよいものだったのです。
起きて服を着て洗顔、歯磨きという朝の一連のすべきことをした後、良い天候に影響されたかどうかはわかりませんが、普段しない朝の散歩をしたくなり、自宅近くを約1時間歩きました。
当事務所の事務局の女性は犬を飼っている関係で朝の散歩が日課になっていると聞いておりましたが、当方にはそのような習慣は殆どなく、その当方が思わず散歩したくなったのですから、良い天気に心が動かされたことが原因ではなく、あまりにも心地良過ぎる朝の目覚めが当方にそのような行動をさせたのでしょう。
当方の自宅は坂の多い目黒区にあり、やや長い急坂が続いている「茶屋坂」と呼ばれる坂の上の方にあり、茶屋坂を下ると品川、目黒、渋谷という3つの区を流れている目黒川の堤防に行き当たります。
目黒川の堤防は都内のお花の人気スポットで、当方も花見のシーズンには時々目黒川の堤防を散策します(ただ、堤防の遊歩道が狭く、その時期は非常に多くの人が花見に訪れるため、歩くのに苦労します)。
今日は、今月下旬に開花が予想される目黒川沿いの桜並木の遊歩道を目黒から品川方面にかけて約1時間くらい散策してから帰宅しました。
家に帰る途中、久し振りにマクドナルドでハンバーガーを買って店内で食べました。
毎日食べるのは少しくどさを感じる年齢になりましたが、時々食べると、まさに青春の味がして、毎日のように食べていた学生時代の思いでが甦ってきました。 

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2013年3月 5日 火曜日

住みたい人気NO1の街での惨劇

先月末に、賃貸情報誌で「一番住んでみたい街」である吉祥寺で、日付がかわった未明の時間帯に、22歳の若い女性が、強盗目的の少年2名に刃物で刺し殺されて、バッグなどを奪われるという残忍極まりない事件が起きました。
事件後間もなくルーマニア国籍の17歳の少年が警察に身柄を拘束され(その後強盗殺人罪で逮捕)、事件発生から70時間近くが経った後、共犯である18歳の日本人少年が友人に付き添われて警察に出頭して、同じく強盗殺人罪で逮捕されました。
新聞、テレビ等で報道されていること以外の事実は知りませんが、少年達は遊ぶ金を奪い取る目的で、弱そうな女性に目をつけて、
有無も言わさず背後からいきなり刃物を突き立てて殺害するなど、非常に強い殺意を感じます。
このような極めて悪質な犯行が、10代の少年によって引き起こされたことに戦慄を覚えざるを得ません。
最初に逮捕されたルーマニア人少年は、その後の報道を見る限り、不法入国者ではなく、親と住んでいたようです。
新聞報道では、少年はルーマニア国内で生まれた後、ルーマニア人の両親が離婚し、その後母親が来日して日本人男性と結婚後に日本に呼び寄せられたようで、当初は日本の高校に通っていたものの、母国との環境の違いで精神的に不安定となって退学し、その後は家に寄りつかなくなった挙句、悪い仲間と連むようになって、結果的に、極めて罪が重い今回の犯行に至ったようですが、少年に同情の余地はゼロとは言えませんが、基本的にはないでしょう。
このように、少年が、成人が犯した場合は死刑か無期懲役が予想される重罪(強盗殺人罪)に手を染めた場合、その後の処遇はどうなるのでしょうか。
まず、少年達は家庭裁判所に送られ、様々な角度から調査が行われ、その後、少年院送致や保護観察などという「保護処分」を受けますが、今回の少年達のように、成人が犯した場合に死刑或いは無期懲役などの重刑が予想される犯罪を犯した場合は、「逆送」あるいは「検送」と呼ばれ、検察官に事件を担当させる方式の処分が家庭裁判所から言い渡されることになります。
そうなると、後は成人の場合と同じような裁判で裁かれますが、言い渡される刑は、成人と異なる方式での言い渡しがなされます。
まず、犯行時に18歳未満の場合には死刑が課されないと少年法で定められているため、ルーマニア人少年の死刑は法律上あり得ません。
成人があのような事件を起こした場合、死刑判決もないとは言えないが、通常は無期懲役になるのが通例です。
しかし、少年に無期懲役を言い渡す場合は「5年以上10年以下]という、いわゆる不定期刑を言い渡すことになるのです。
それでは、5年以上10年以下の不定期刑が言い渡された場合は、刑期はどうなるのでしょう。
少年は成人と比較して未成熟であるため、犯行時後の更生の期待は成人より大きく、そのため、収容施設(不定期刑の言い渡しを受けた少年は、刑務所ではなく少年刑務所という施設に収容されます)での更生の様子を見て、更生する可能性が非常に大きいと判断された場合は5年以上経過して間もなく出所することになります。
これが法律の建前ですが、実際には短期の刑に近い収容期間が経過すると、極端にねじ曲った性格が全く改善されないなどの特殊事情がない限り、出所される運用がなされているようです。
本件の犯行を行った2人の少年ですが、おそらく5年以上10年以下の不定期刑の言い渡しを受ける可能性が高いと思いますが、
ルーマニア国籍の少年の場合は、上限の10年に近い期間、少年刑務所に収容される可能性があると思います。
当方も中国、韓国といったアジア人以外のヨーロッパ人の少年が凶悪犯罪を犯した例は寡聞にして聞きません。
それが、住んでみたい人気の街で起きてしまったことに、不気味な言いしれぬ恐ろしさを感じざるを得ません。

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2013年3月 4日 月曜日

ホワイトアウト

みなさんは「ホワイトアウト」という言葉を知っていますか?
ホワイトアウトとは凄まじい吹雪のため、地面と空間の境目がわからなくなり、視界全体が真っ白になり、パニックを起こしてしまう現象のことを指します。
10数年くらい前に織田裕二と松嶋菜々子が主演の同名の映画が作られましたので、興味のある方はレンタルショップで借りて観るとよいと思います。
週末北海道を襲った暴風雪で、車内に閉じこめられたり、立ち往生した車中から助けを求めて車外に出たにもかかわらず、このホワイトアウトに行く手を遮られた結果、8人の方が亡くなったというニュースは北海道出身の当方にとってもショッキングでした。
特に2件の事故が新聞、テレビなどで大きく取り上げられました。
1つ目は猛吹雪の中雪だまりに嵌って立ち往生した車のガス排気口(マフラー)に雪が詰まり、排気ガスが一気に車内に逆流して、母親と3人のお子さんが一酸化炭素中毒で亡くなったケースです。
2件目は同じく立ち往生した車内から、父親が幼い女の子を連れて車外に出て助けを求めて彷徨しているうちに、力尽きて倒れて凍死したケースです。
2つ目のケースは、父親は自分の体を娘の雪よけにする形で、言わば身を挺して我が子の命を救った形になっており、このニュースを見た多くの人は、涙なしには見ることができなかったと思います。
先週末、今年の冬は例年になく寒かったために、多くの人が待ち望んだ春一番を関東地方にもたらした天候が、北海道、東北では、猛烈な吹雪となって人々に牙を剥いて襲いかかり、雪国の北海道でも例がないくらいの多くの死者を出す一方で、東北では新幹線を脱線させて、車内に閉じこめられた多くの乗客に不安な思いでの一夜を過ごさせる原因を作りました。

当方は、中学校の頃に知った(というか社会科の授業で習った)のですが、日本と同じ緯度のヨーロッパの国はドイツ、イギリスなどと思っておりました。
しかし、ドイツ、イギリスは我が国より遙かに北に位置しており、我が国と同じ緯度のヨーロッパの国はスペイン、ギリシャ、イタリア、トルコなど、どちかかと言うと地中海に近い南ヨーロッパのラテン系の国々であることを知って驚いた経験があります。
週末の北海道の暴風雪を見ると、北海道の冬は、極寒のシベリア、アラスカ、カナダ、スカンジナビアのような感じです。
とても、我が国が常夏のイメージがある南ヨーロッパ諸国と同じ緯度に位置しているとは、到底思えません。
東北、北海道より南の天候、気候は、地中海に位置する南ヨーロッパの国々と大きな違いなないように思います。
しかし、冬の天候、気候に関する限り、東北、北海道は全く別物で、さすがに氷点下30度のシベリアやアラスカまでとは言いませんが、北ヨーロッパの国々(氷点下10から20度)と同じように考えてよいと思います。

週末の北海道での暴風雪の暴虐の爪痕のニュースを見て、当方の頭には以前母から聞いた印象深い言葉が過ぎりました。
それは、北海道は梅雨がなく、夏は非常に過ごしやすい反面、冬は最低4ヶ月、長い場合は6ヶ月雪と毎日格闘しなくてはならず、北海道に梅雨がないメリットと、雪と最悪の場合半年間悪戦苦闘するデメリットを比較すると、遙かにデメリットの方が大きく、歳を取れば取るほど、デメリットの方が大きいと感じるようになる、ということです。
母が当方に語った言葉と同じような思いを噛みしめている北海道の方は非常に多いと思います。

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2013年3月 1日 金曜日

教育現場での裁判沙汰

昨日は、住んでみたい地区・場所として賃貸情報サイトで1位に選ばれた吉祥寺の住宅街で、未明に若い女性が、ルーマニア国籍の少年らに強盗目的で殺害されたという陰惨なニュースがテレビ、新聞で大きく報道され、そのニュースの陰に隠れた印象がありましたが、当方が以前から注目していた訴訟の判決が出ました。
吉祥寺での殺人事件が大きく報じられたの関係で、テレビ、新聞での報道は小さめでしたが、事件の筋は次のようなものです。

 1 小学校3年生のクラス担任をしていた40代の女性教師に、教師と保護者との連絡に使用される連絡帳に女児の保護者が教師を非難する文章を書くようになり、それがエスカレートして、教師に対する人格的非難に及ぶ内容の文章が頻繁に書かれるようになった。
 2 その結果、その女性教師は不眠症になって、このまま保護者の攻撃が続く限り、自身の教師生命が失われると思うようになり、非常に精神的打撃を受けた。それは、保護者による異常ともいえる教師への攻撃が原因なので、保護者は教師に対し数百万円の慰謝料を支払うべきである。

このような訴訟が提起され、一部報道機関では追跡報道をしており、当方も判決の行方に注目しておりました。
昨日の判決(さいたま地方裁判所熊谷支部民事部判決)で裁判所は、原告である女性教師の訴えを棄却して、請求を退けました。
新聞、テレビ報道では、裁判所は保護者の教師への訴え、要請等は一部配慮を欠くと言われても仕方ない箇所があることを認めつつ、それは、慰謝料を発生させる程悪質極まりないようなものではないので、女性教師に対する不法行為は成立しないと判示しました。
当方がこの訴訟提起を新聞、テレビ報道で知った際に感じた素朴な印象は、なぜ一教師と一保護者との関係が裁判沙汰になるまで拗れたのかということです。
単に教師と保護者の意見が対立しただけでは、普通は訴訟にはなりません(現にこのような類型の訴訟は初めてだそうです)。
但し、児童・生徒が注意、指導をした教師に暴力を振るって教師がケガをしたような場合、示談の話し合いが拗れて教師が保護者を訴えるケースは時々あり、これについては違和感を感じる人はまずいないと思います(そのような場合、児童・生徒は警察に補導されたり逮捕されていたでしょう)。
つまり、教師と保護者との感情が拗れに拗れた挙句、教師が保護者を提訴したと思われますが、その間学校は何をしていたのかと思います。
報道では、教師から学校側に報告が上げられ、学校側でも職員会議等を断続的に開いて対応を協議したようですが、当方の推測ですが、学校の管理者はおそらく自身に火の粉がかかるのを恐れ、この問題に積極的に介入しなかったと思います。
今後も教師と保護者との間でトラブルが発生することは十分予想されます。
そのようなトラブルが起きた場合、学校側がそのようなトラブルに介入して解決の方向を模索するようなことは期待出来ず、また、そうかと言ってそのまま放置しておくと、このような訴訟提起は教育現場を裁判沙汰に巻き込むことになって、一番の被害を受けるのは児童・生徒ということになります。
このようなトラブルを防ぐためには、教師と保護者との間にトラブルが発生しそうな段階で、早めに介入する第三者機関的な組織が必要だと思います。
その構成員(メンバー)は弁護士、元公務員(原則として教職経験者は含めない)、地域での信用が高い人物(長年地域で会社経営に携わっており、信用が高い人物)とすべきでしょう。
また、この報道で識者のコメントで極めて正鵠を得たコメントがありました。

もし、裁判所が教師の訴えを認めたら、同じような訴訟が全国で頻発する事態にもなりかねず、そうなると教育現場は砂を噛むような寒々しいものになってしまう。
それゆえ、裁判所はそれに歯止めをかけるために、教師の訴えを退けたのではないか。

当方もそのとおりだと思います。
裁判所が政治的な判断をすることは出来るだけ控えるべきだというのが司法界の常識ですが、今回は許容できる範囲で裁判所の政治的な判断が示されたと思います。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL

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