田瀬法律事務所の日記

2012年6月25日 月曜日

司法修習生Wより

 このブログをご覧になっている皆様はじめまして。
 3月末から6月まで田瀬英敏法律事務所で弁護修習をさせていただいた司法修習生のWです。
 今回田瀬先生からブログに記事を掲載する機会をいただき,記事を書かせていただくこととなりました。
 司法修習における弁護修習では,指導担当の方の仕事の一部に関与させて頂くことを通じて,弁護士の業務について学びます。
 私の場合は,相談者との面談に立ち合わせていただいたり,裁判所に提出する書面の原案を作成させていただいたりして,仕事に関与させていただきました。
 今回の弁護修習を通じて,私が特に興味深く感じたのは,紛争に関する交渉についてです。
 弁護士の仕事は,紛争が起こった際に関与するだけではありませんが(あらかじめ紛争を防止する予防法務や企業経営に直接的に関与する戦略法務といったもの等があります),紛争解決への協力が主要な業務の一つであることは言うまでもありません。
 紛争解決の方法は,訴訟を起こす前に交渉で解決したり,訴訟を起こして請求を認める判決(請求認容判決)を得たり,訴訟を起こしたうえで和解をしたりと,様々です。
 請求認容判決を得てそれを執行する(訴えられる方からすれば,請求を認めない判決(請求棄却判決)を得る)というのは紛争解決の手段の一つではありますが,これには様々なコスト(費用,時間その他諸々)がかかってしまいます。
 紛争解決を(訴訟提起前後を問わず)交渉で解決することができれば,判決での解決に比べてコストを削減することができます。
 この交渉においては,様々な能力が要求されますが,一番重要なのはやはり「信頼」を得る能力だと今回の修習を通じて思いました。
 信頼できない人とはそもそも交渉をしたいと思いませんし,また何かしらの合意をしようとは思わないからです。
 信頼を得ることは大変難しい事ですが,そのための一番の近道はやはり「誠実である」ということでしょう。
 弁護修習を通じて,交渉に関わらせていただき,交渉の難しさ,興味深さそして交渉の際に必要な能力といったものを考えることができたように思います。
 私が法曹になった暁には修習の経験を活かして,良い交渉のできる者になりたいと思っています。
 最後に,この場を借りて事務所の方々にお礼を申し上げたいと思います。
 3か月間ありがとうございました。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士) | 記事URL

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