田瀬法律事務所の日記

2014年3月17日 月曜日

モンスターチャイルド

先日、大学時代親しくしていた衆議院議員秘書の友人がガンで亡くなり、都内の斎場で執り行われたお通夜に参列してきました。
友人が秘書をしていた議員は自民党の議員で閣僚を複数回経験した、そこそこの実力者の議員で、斎場には安倍総理を始めとする閣僚、野党の有力議員などの花輪が数多く飾られていました。
お通夜の席には、大学時代親しくしていた友人らも数名参列しており、お焼香後に斎場の最寄り駅近くの居酒屋で同窓会の飲み会となりました。
出席者は当方の他に3人で、職業は弁護士、会社員、地方公務員です。
話題は自身の健康問題、親の介護と続き、酒が良い具合に体に浸透してきてからは、柏市で起きた通り魔殺傷事件が話題になりました。
但し、話題はその事件についての論評的なものではなく、当方を除く3人全員に20歳前後の男の子がいることから、もし自分の息子があのような犯人になった場合はどう対処すべきかというものでした。
柏市の通り魔殺傷事件の犯人、数年前に秋葉原で起きた同じような事件の犯人は、ともにインターネット依存症であったという類似点があり、それに加え、今回の柏市の殺傷事件の犯人は、インターネットの中の特定のサイトの仲間からも疎まれて孤立化したことが犯行の大きな動機となったと報道されております。
当方らが10代後半から20代にかけての時代は、当然昭和の時代で、引きこもり、ニートと呼ばれる人たちがそれほど目立つことはなく、またインターネットそのものも存在していなかったので、、ライン、フェイスブック、チャットなどという概念もありませんでした。
今はインターネットの普及に伴ってSNSサービスも多様化し、非正規雇用の大幅な増加と相俟って、若者たちが置かれている環境は、当方らが20代前半の頃に比べて、遙かに厳しいと言ってよいでしょう。
柏市や秋葉原の通り魔殺傷事件の犯人は、あのような凶悪犯人になるべくしてなったのではなく、何らかの原因があってそうなったと思いますが、あのような犯人の親になる可能性は、極論すると、どの親にもあると言っても過言ではないかもしれません。
もちろん、我が子のことを幼い頃からよく注意深く観察し、変な方向に行かないよう指導・教育する責任はどの親にもあります。
しかし、仕事に負われて、子供のことを妻まかせにしたり、あまり関心を払っていない父親の方が多数ではないでしょうか。
それゆえ、その日の話題は、もし自分の子が柏市の殺傷事件の犯人のような事件を引き起こしたら、親としてどう対処すべきかということになりました。
当方以外の弁護士、会社員の友人は、我が子があのような凶悪事件を引き起こした場合の責任の取り方としては、我が子との縁を事実上切ることである程度果たすことができるとの意見です。
具体的には自費での弁護士を付けず、公判中は警察、拘置所等には一切面会に行かず、刑が確定後も刑務所にも面会に行かず、手紙なども出さないとうことです。
但し、被害者は遺族には出来る限り慰謝料の支払等をしたいとのことです。
おそらく、息子が柏市の殺傷事件の犯人のような事態を引き起こした場合、多くの親が当方の友人の弁護士、会社員と同じような意見だと思います。
その話を聞いていた公務員の友人は、さらに踏み込んだ意見を言いました。
それは次のようなものです。
仮に柏市の殺傷事件の犯人は、無期懲役の判決になるので、おそらく35年から40年近く収容され、出所する年齢は早い出所で60歳、遅いと65歳くらいになってしまう。
ニート、引きこもりをしていた我が子があのような凶悪事件を起こすと、60歳を過ぎて出所してきてもまともは社会生活を送れるはずがなく、間違いなく、生きるために犯罪を犯す。
それが食料の万引といった軽微な犯罪ならともかく、一歩間違うと強盗殺人といった凶悪犯罪を引き起こしかねない。
そのため、すこしずつ我が子が出所しても最低限度の生活ができるお金を積立て、我が子が再び社会に迷惑をかけないようにするのも親の責務ではないだろうか。
非常に示唆に富む意見で考えされられました。
しかし、決して非現実的なことではないことだけは確かです。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)

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