田瀬法律事務所の日記

2014年3月 3日 月曜日

凶悪化する少年事件

早いもので、もう3月です。
ちょっと前にお正月だったような気がします。
「光陰矢の如し」とはよく言ったものですね。
昨谷、猛暑が続いた昨年の夏に三重県で起きた女子中学生殺人事件の犯人逮捕のニュースが流れました。
犯人は被害者と近い場所に家族と住む高校を卒業したばかりの18歳の少年で、報道では現金を奪う目的で殺害したとのことです。
いわゆる強盗殺人事件で、刑は死刑ないし無期懲役という大変な重罪です。
この事件で被害者から奪われた金は6000円程度ということですので、犯人はたった6000円のために女子中学生の命を奪い、犯人自身もため息が出るくらい長期にわたって矯正施設に収容されることになったのです。
被害者の家族の落胆は察するに余りありますが、加害者家族の落胆も大きいと思います。
昨年、東京都で住みたい町の第1位となった吉祥寺で若い女性が外国人国籍の少年を含む2人組の少年に殺害され金品を奪われるという凶悪事件が起きました。
そのうちの1人の犯人に対し、先日第一審の裁判所は無期懲役の判決を言い渡し、近いうちにもう1人の少年に対しても同じ刑が宣告される予定です。
おそらく、女子中学生を殺害した犯人も無期懲役か懲役30年近い刑が宣告されると思います。
犯人の少年は、高校を卒業した翌日に警察に任意同行を求められ、取調で犯行を自供し逮捕されたもので、仮に無期懲役になった場合、高校から刑務所(少年刑務所)に就職するようなもので、笑えないブラックジョークのようなものです。
無期懲役は終身刑とは異なりますが、「懲役10年」、「懲役20年」と言ったように刑期を定めて言い渡させる有期懲役の最長期間が法律で30年と決まっているため、無期懲役は有期懲役の最長期間の30年より長いものとして運用されています。
2,3年前の統計資料によると、現在刑務所(少年刑務所)に収容されている無期懲役受刑者の平均収容期間は約34年というとこでした。
遺族の被害感情が明白に和らぎ、無期懲役受刑者が刑務所内で模範囚となっているような場合は30年を待たずに仮釈放となるケースもあるようですが、その場合でも、刑が確定してから28年目ないし29年目で、20年経過しただけで仮釈放になることは絶対にないでしょう。
そうすると、今回の犯人は仮釈放される場合は35年前後の後のことですので、54、5歳になってからで、この年齢は民間企業での定年に近い年齢となり、まさに高校を出てから刑務所に就職し、定年まで務めたということになると思います。
仮に、そのくらいの年齢で仮釈放となっても、おそらく家族との絆は断絶している可能性が高く、99%はホームレスとなり、生活をするために盗みを繰り返し、社会と刑務所の往復をする姿が目に浮かびます。
そう考えると、全く割に合わない犯罪をこの少年は犯したことになります。
少年事件が凶悪化し、死刑判決を言い渡される少年も出てきておりますが、後々のことを考えるなら、もう少し被害者そして自分自身の人生に思いを馳せることはできなかったのでしょうか。
このような少年による凶悪事件が起きる度に重い気持ちにさせられます。

投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)

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