田瀬法律事務所の日記

2012年1月17日 火曜日

刑務所脱獄事件 -余聞-

先週、広島刑務所から中国人が脱獄して住民に不安な思いをさせ、警戒中の警察官に逮捕された事件はまだ記憶に新しいと思います。

先日、外出先で昼食を取っていた際、サラリーマンとOL風の数人が例の脱走した中国人はどのくらいの刑を受けるかについて、あれこれと話していました。
会話の全てについて、耳をそば立てていたわけではありませんが、10年前後の刑になるのではという意見でまとまっていました。

皆さんは一体どのくらいの刑になると思いますか?

脱獄に関しては単純逃走罪という罪が成立し、これは最長で1年の刑です。
ただ、この逃走犯は、逃走中に留守中の民家に忍び込んで衣類を奪ったり、その民家でちゃっかり勝手にビールを飲むなどしております。(住居侵入罪、窃盗罪)
他にも、別の事務所に忍び込んで金庫をこじ開けようとしたり(住居侵入罪、窃盗未遂罪、器物損壊罪)、駐車中の車の窓ガラスを割ったり(器物損壊罪)、民家から盗んだと思われる果物ナイフを所持していたり(銃刀法違反)、単純逃走罪の他にかなりの数の犯罪を犯したことになります。

それでは、一体どの程度の刑になるのでしょうか?

窃盗と言っても、高額の現金、貴金属類等が奪われた訳でもありませんので、単純に法律的な視点だけで言うなら1年6月から2年程度でしょう。

ただ、約2日間とは言え、近隣住民、及び広島市民に多大な不安感を与えたことは、刑期の決定に大きな影響を及ぼすと思われ、そうすると、そのことで刑期が重く加算され、最終的には3年から4年の刑になると思います(10年の刑には絶対になりません)。

脱走者は懲役23年の刑を宣告されてから、4年くらい執行が終わった段階ですので、その刑期(おそらく刑期一杯収容され、仮釈放はないでしょう)が満了した後、今回の罪で宣告された刑期が追加されることになるでしょう。
そうすると、脱走者は今40歳ということですから、あと22年から23年間、目一杯服役することになり、服役中は、過去に脱獄劇を引き起こした要注意人物ということで、収容された房(部屋)以外の場所に出る場合(入浴、運動、食事など)は徹底的なマークされるでしょう。

そうすると、これからは、相当のストレスを抱えた長期の服役生活が続くことでしょう。


投稿者 田瀬英敏法律事務所(恵比寿の弁護士)

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